そんな学生時代、天下一品花園店で衝撃的に出会ってからというもの、新卒で入った大阪の会社から転勤で東京へ来てからは駒沢店、池尻店、歌舞伎町店、新宿西口店と、家を引っ越しても会社が変わっても、通勤経路には天下一品があって疲れた僕をいつだって優しく迎え入れてくれるという、とてつもなく幸せな人生を歩んできました。
その名も「天下一品ファンの集い@高田馬場〜明日もお待ちしてます」。
まさに完全なる非公式の、ただただ純粋に天一好きが集まるためのイベントなのであります。
しかし、いろいろとやむを得ない事情があり、残念ながらオーナーにご参加をいただくことが叶わなくなってしまいました。
どんな事情かって?
……まぁそこはそれ、察してくださいって。
大人の事情ってやつですよ。
とにもかくにも急転直下、イベントの開催自体が危ぶまれるという不測の事態に陥りながらも、「中止だけはダメ!」との嬉しいお声をいただいて、なんとかかんとか開催にこぎつけました。
ただね、実際のところ高田馬場新聞のテンションとしては、ダダ下がりだったわけです。
当初の計画とは違うわけですし、来ていただく皆さんにも申し訳なさすぎる。さらに言えばどんなネタが出てくるのかもわからない天一愛のプレゼンと天一鍋だけで場が持つのだろうかと。
だがしかーし!
これがもう、参加してくださった皆さんの天一愛が思っていたのの数十倍アツくて、めっちゃくちゃ素敵なイベントになってしまったのです。
ちなみにこの記事、イベントに参加してない人とか天一好き以外の人が読んでも気持ちが入らないというか、意味不明かもしれないので、そのつもりで読み進めてくださるかこの辺で読むのをやめてくださっても何も言いません。
そしてイベントの当日。
高田馬場新聞が会場に入ると、プロジェクター前にはなぜか毎年10月1日から開催される天下一品祭りで入手したのであろう、ミニミニどんぶりとスマホレンズがセットされていました。
イベント会場のCASE Shinjuku(ケイス新宿)は、高田馬場のコワーキングスペース&シェアオフィス。
いわゆるフリーランスの方や小規模の会社をやっている方たちに、新しい働き方を提供している場所です。そしてCASEメンバーの中にも、数名の天一ファンがいらっしゃいました。CASE Shinjukuの紹介はコチラの記事をご覧ください。
そんなCASEの皆さん、かつて高田馬場新聞で取り上げた天下一品の記事(現在は本文削除済)を読んで、体の中に眠っていた天一愛が再びフツフツと湧き上がり、また通いはじめたというではないですか。
皆さんと天一話をしているうちに、CASE Shinjukuだけでも天一ファンがこんなにいるのだから、天一ファンを集めてイベントをやったらこれオモロイんちゃうの!!と、本イベントの開催を思い立ったといういきさつでして、さりげなく置かれたスマホレンズとミニミニどんぶりにも皆さんの天一愛がビシバシと現れているわけです。
ちなみに用意した天一鍋は2種類。
75/25とあるのがお土産スープを水で割った比率です。
つまりスープ3に対して水を1入れたのがこちら。
もう一方は50/50つまりハーフ&ハーフにしてご用意しました。
高田馬場新聞が何度か試食をした中ではハーフ&ハーフが丁度良いという結論を得たのですが、なにせこの日はこってり愛の強い天一ファンが集う会。「こんなの天一じゃなーい!」と、お叱りを受けるわけにはいきませんので、万全を期して3:1の濃厚タイプも用意しました。
どうですか、このポタージュ感。しかし天一ファン以外には全く訴求力のない画像です。
ちなみに個人的には天一鍋にソーセージ、よく合うと思います。
スープを楽しむのに最適なお揚げさん、そしてキノコ類。豚バラはまぁ鉄板ですよね。
天一鍋で調べると白菜を入れている人が多いのですが、水が出てスープが薄まるといけないので入れていません。なんせこの日は、こってり愛の塊みたいな人たちが集う会なのです。
お客さんも続々と会場入りし、鍋の準備も進めつつ、イベントはスタートしました。
冒頭に高田馬場新聞から挨拶と会の趣旨説明、遠藤オーナーが来られなくなったことをお詫びして天一愛のプレゼン大会へ。
プレゼンはお1人につき2〜3分で、と事前にお伝えしていたのですが、裏話トークのコーナーも無くなったので、時間制限は無しにしました。
トップバッターはCASE Shijukuに席を置き、アプリなどを開発している戎井(えびすい)さん。
戎井さんは奈良県から早稲田大学へと進学。
長く高田馬場周辺に住み、今では職場も高田馬場にあるという、高田馬場成分が多めな御仁。
場をあたためる感じで、高田馬場のラーメン店クイズを披露してくださいました。
長くあるお店、既に閉めてしまったお店など、皆でクイズに答えながら改めて確認する中で、やはり高田馬場は美味しいラーメン店の多い街だということを再認識できました。
そして個性的かつ有名なお店が立ち並ぶ高田馬場に、全国展開をしているチェーン店でありながらも唯一無二のオリジナリティを発揮している、天下一品の存在感の凄まじさを改めて感じ入ったわけです。
そんな風に思ってるのは一部の天一ファンだけかもしれませんが。
二番手は同じくCASE Shinjukuメンバーの漫画原作者、猪原さん。
一緒にいろいろと変なことをやってますので、高田馬場新聞でもおなじみの方です。
猪原さんは関東のご出身ですが、江古田店で天一愛に目覚めた天一ラヴァー。
高田馬場新聞の記事(本文削除済)について、とても高いご評価をいただきました。削除せざるを得なかったことが大変悔やまれます。
そんな猪原さん、今回のイベントに参加するために、といったら言い過ぎですが「新婚なのに!」「初めての二人での旅行なのに!」「クリスマスなのに!」京都へ行って、天下一品北白川総本店と先斗町の味がさね(天下一品がやっている京町屋のお店)に足を運んで寺社を廻らず、という、まさかすぎる天一ツアーを敢行してきたというのです。
結婚式のスピーチで上司が話す“人生の3つの目の坂”が、このような形で猪原さんの元にやってきたのです。なのでこの先は安泰。もう3つ目の坂がやってくることはないでしょう。
プレゼンはもちろん、クリスマス天一ツアーのレポート。
北白川総本店の美味さ、そして先斗町味がさねで食べたホンモノの天一鍋について、写真や動画を交えて報告してくださいました。
しかし奥さん、よくこの新婚旅行(なのか?)を承諾したなぁと思いますけど、天一ラヴァーの妻としては合格だとも思います(誰だ俺)。
猪原さんのレポートによれば、ホンモノの天一鍋は味噌仕立てで白菜が入っていたようです。
この辺りで、はじめの2人が共にパワーポイントを駆使したプレゼン資料を用意してきていることに、場内がザワつき始めます。
「本気度がすごい…」。
続く3人目は漫画家の北上さん。漫画関係者が続きますが、これ全くの偶然。
北上さんも奈良県のご出身で、中学生の時に初めて天下一品を食べた時のエピソードをテンポの良い関西弁で話してくださいました。
「いやー、パワポとか用意してないんですけど…」と話し始めた北上さん。
部活の仲間たちと天下一品へ初めて訪れた際、ふざけてお店の人が運んできたラーメンをひっくり返してしまいます。ひっくり返ったラーメンは、革ジャン&レザーパンツのイカついお兄さんの革ジャンへとダイブ。
「うわっ!俺しばかれる…」そう思った北上さんに、そのお兄さんが放った一言とは…
「袖が×××××××××やないかーい!」
「おォォ〜」
聞いた参加者一同、しみじみと嘆声を漏らしました。
いわゆる深イイ話的なエピソードと、よく練られた話術に皆感動。
伏字のところはイベントに来てくださった皆さんだけの秘密です。
会場の一体感がいたって地味に、かつじわじわと高まっていきます。
この辺りで天一鍋もできあがったので、皆で鍋をつつきます。
CASEメンバーさん以外にも、ミニミニどんぶりを持参した方がいらっしゃいました。
おじさんだらけのファンイベントに、紅一点ご参加くださった清水さん。
ご夫婦でのご参加で、ご夫婦ともに天一ラヴァーというツワモノ。
てか、イベント参加者、ほぼツワモノばかりでしたけども。
プレゼンは参加されなかったけど、ハワイ店に行った写真をご持参くださったIさんとか、天一鍋を研究しているというもう一人のIさんとか、遠藤オーナーとミクシィコミュでつながっていたUさんとかとかとか。
天一鍋を食べて胃袋もあったまったところで4人目へ。
京都出身のAさん。次にプレゼンをしてくださったYさんと共にT1(ティーワン:てんいちの略と思われる)グランプリなる、天一を食べるチームを結成しているのだとか。
Aさんは、京都で生まれて東京にやってきて今に至るまでのライフヒストリーと、人生のそばに寄り添ってきた、天下一品への思いを語ってくださいました。
5人目はAさんの大学時代の同級生Yさん。
富山から京都の大学へ進学し、天下一品と出会いました。
YさんはT1グランプリの活動を通じて、23区内の天下一品制覇まであと2店舗という段階なのだそうです。
実はYさんについては参加前に伝わった情報に少し誤りがあり、池袋店以外のお店は全て制覇している、というふれこみでした。
そのため「なんかとんでもない人が来るらしい」とか「ハワイ店は行ってるのに、池袋に行っていないってどういうわけだ…」などなど、事前情報が参加者間に緊張を強いていました。
聞けば23区ということで、皆が安堵しましたが、いやいやそれにしても23区内のお店を食べ歩くことだって、なかなか凄いこと。これも天一愛のなせる業ですよね。
そしていよいよプレゼン大会のトリは、高田馬場創業支援センターの田中さん。
田中さんもパワーポイントで資料をバッチリ作り込み、当日に臨んでくれました。
実はイベントの前日、田中さんからプレゼンの持ち時間について問い合わせがありました。
「先輩、プレゼンって1人あたり何分でしたっけ?」
そう。田中さんは高田馬場新聞にとっては大学の後輩でもあるのです。
もちろん知り合ったのはここ高田馬場で、なのですが。
京都で生まれ京都で育ち、京都の大学を卒業した田中さん。
高田馬場新聞が大学時代に京都で天下一品に出会うはるか前から、お母さんに連れられて天下一品へと通っていたというのです。
そんな思いが募りすぎた田中さんのプレゼン資料は、27スライドにも膨れ上がってしまったといいます。
まさか1人頭2〜3分で見ていた、なんて非道なことを今さら、しかも後輩に言えるわけがありません。
思う存分話しておいで、そう優しく声をかけ、今まで見たことないほど張り詰めた表情の後輩をステージへと見送りました。
緊張した面持ちで始まった田中さんのプレゼンはとても熱く、田中家のファミリーヒストリーを天一の歴史とともに綴った、言うなれば一編の大河ドラマでした。
そんなプレゼンの中で知ったミニ知識。
北白川総本店にある勝手口は、かつて裏口として入店できたというのです!
※もちろんこれ以外にもミニ知識は連発されまくっています。
さらには、おじい様がやっていたクリーニング店が天下一品創業の場所にやたら近いと言う、ますますこってりした因縁まで教えてくださいました。
こうして会場内のこってりグルーヴは最高潮に高まり、遠藤オーナーの不在を感じさせないほどに一体化した天一ラヴァーたちは、さらなる情報交換をするべく高田馬場の街へと消えていったのでした。
いやはや当初はどうなることかと思いましたけど、終わってみればやって良かったです。
また次回も開催するかもしれませんのでその時は是非皆さんもご参加くださいませ。
天下一品公認でやれたらうれしいなぁと思いますけど、非公認でもこんだけ楽しめるんならそこにはこだわらずにやろうと思います。