以前、さかえ通りの細い路地を入ったところにあった和食居酒屋「青柳」。
コチラの記事でご紹介したように、2016年7月に移転しました。
新しいお店は、早稲田通りのTSUTAYAを神田川方面へ曲がって少し行ったところ。
あの駄洒落看板も健在です。
そんな青柳の新店舗、早速行ってきました。
変わらず美味い、刺身の盛り合わせ。
生ものを食する喜びを感じること、この上ないです。
この日は4人で行ったので、1.5人前でオーダー。
ここんちの刺盛は人数分頼んだらあかん方のやつです。
あとは生海苔とか
焼き魚を食べながら、わいわいと楽しく飲んでいたとき、ふっと酔った勢いでお願いしてみたんです。
高田馬場新聞「あのー。僕、高田馬場新聞ってwebマガジンをやってるんです。よろしければ、お話を聞かせてもらえないかなーと」
弟さん「取材ですか? ウチ、こないだもアドマチック天国の取材も断っちゃったんですよね〜。常連さんが入りにくくなるといけないから…」
あ、取材お断りかぁ。としょんぼりしていると…
お兄さん「ン? 高田馬場新聞? あーー、移転の時になんか紹介してもらったみたいで。スタッフの子が見つけて教えてくれましたよー」
高田馬場新聞「あ、見ていただいてたんですね」
お兄さん「良く書いてもらったみたいで、どうもありがとうございます。いいじゃないか、取材してもらったら。お店にもちょいちょい来てもらってるんだし」
弟さん「うん。そだね。じゃあ、お願いします」
ということで、あのテレビ番組にも出なかったお店を高田馬場新聞が取り上げちゃうと言う、なんともグレイトな取材が実現することに。
後日、営業前の13時に仕込みの合間を縫ってお話を伺ってきました。
こちらは弟の西木吉昭さん。
主に刺身を担当しています。
高田馬場新聞「こちらは確か、お二人で3代目だとか…」
良昭(弟)さん「いえ。僕ら兄弟で4代目になります。創業は50数年前になるみたいです。その頃お店は、高田馬場の駅前にあったバラックの飲食店街にあったようです。それが火事があって立ち退きになったもんで、さかえ通りへと。さかえ通りでかれこれ50年くらいやってんじゃないかなぁ」
高田馬場新聞「じゃぁもとは餃子荘ムロさんとおなじところなのですね」
良昭(弟)さん「そうなんですよ。ちなみに岩室さんとこのお兄さんとは、僕たち同じ小学校ですよ」
さすがは地元の老舗同士。
高田馬場新聞「そうなんですね。闇市でも居酒屋を?」
友哉(兄)さん「それがですね、ウチはひいおばあちゃんが始めたんですけど、最初はおにぎり屋さんだったらしいんです」
高田馬場新聞「おにぎり!」
友哉(兄)さん「えぇ。ひいおばあちゃんとおばあちゃんが二人で始めました。当時は地下鉄東西線の工事をやっていて、そりゃぁたくさん売れたらしいですよ」
高田馬場新聞「へぇ。ちなみに、名字が青柳さんとおっしゃるんですか?」
友哉(兄)さん「いえ。ひぃおばあちゃんたちがお店をやる場所は、もともと和菓子屋さんがあったらしいんです。その屋号が『青柳』だったので、その名前をいただいて「青柳」ってなったんだそうです」
高田馬場新聞「そんな歴史が! 確かに青柳って、和菓子屋さんに多い屋号ですね。高田馬場にもありますし」
友哉(兄)さん「アトムまんのね。ウチに間違って電話がかかってくることもありますよ。お菓子の注文いいですかーって(笑)」
高田馬場の老舗がなぜか共に青柳、という謎が解けました。
高田馬場新聞「刺身もそうですが、どれも美味いですよね」
良昭(弟)さん「そう言ってもらえると嬉しいですね。仕入れは築地でやってますが、仕入れの内容に応じてメニュー決めてます。あと、お盆の期間は漁師も漁に出ないから良い魚が入らないんで、盆はまるっと休んじゃいます。それくらい、魚にはこだわってますね」
高田馬場新聞「あぁ、お盆に予約しようとしたら休みだったのには、そんな理由があったんですね。ところで、ラストオーダーが早いですよね。お店は23時まで営業しているのに、食べ物のラストが21時。18-19時から来てないと、食べるもん無くなっちゃいます(笑)」
良昭(弟)さん「どうしても日ごとにメニュー決めてるんで、仕込みに時間がかかるんですよね。で、21時くらいから片付け始めないと夜中になっちゃって、次の日の仕込みが大変なんで」
友哉(兄)さん「前はそれでも22時過ぎてもお客さんがいたんですけど、この場所へ来てからなぜかお客さんの引く時間が早くなりましたね」
高田馬場新聞「確かに。なんか帰んなきゃいけないかな?ってソワソワしちゃいます(笑)」
友哉(兄)さん「いえいえ。どうぞゆっくりしていってくださいね。食べ物のラストが早いだけなので」
とはいえ早い時間から行って刺身食って飲む!これが青柳の正しい使い方ですね。
20時とかから来るやつはメンツに入れちゃダメです。
高田馬場新聞「お客さんは地元の方が多いんですか?」
良昭(弟)さん「ウチのお客さん、意外に地元の人って少なくて1割くらいなんですよ。千葉とか遠方から来られるお客さんが結構いらっしゃいます」
なんと!!
高田馬場の皆さん、こんな良いお店が近くにあるのに使わない手は無いですよ。
ラストオーダー早いけど。
というわけで、ラストオーダーが妙に早い謎も解けました。
あ!謎、まだあった。
高田馬場新聞「この狸、なんですか?」
良昭(弟)さん「あぁ、たぬちゃんですか。前の店ではずーっと2階の床の間にいたんですけど、こっちの店だと居場所が無くって、玄関にいてもらってます」
入り口入るとすぐ、だいぶん所在無さげな狸がいますのでチェックしてみてください。
手前にカウンター席とテーブル席、奥にある座敷は掘りごたつになっています。
2階建てだった以前のお店からはちょっと席数が減りましたが、まぁしょうがない。
高田馬場新聞「あ、そうだ。5代目は、どうです?」
良昭(弟)さん「あ、それは大丈夫だと思います。兄貴んとこもウチも子どもがいるので、まぁ誰かが継いでくれるでしょう。なんで自分は将来、こことは別でお店やろうとと思ってますから」
高田馬場新聞「お!高田馬場でですか?」
良昭(弟)さん「まだ具体化はしてないんですけどねぇ。高田馬場になるのかもなぁ。ずっと住んでる街ですからね」
高田馬場におじさんが使える良い店が増えるのは喜ばしいことですね。
高田馬場で魚を食うならまずはこの良店「まずい魚青柳」。
新しくなったお店へ、ぜひ一度。
移転してから、土曜日も営業するようになったのが嬉しいですね。
予約するか、事前に空席状況を確認の上で行かれるのをおすすめしますよ。
あ。
「兄弟お二人ともなんだか声が高い」という青柳最大の謎について探るの忘れてた…。
どなたか情報をお持ちの方がいたらお寄せください。
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SHOP DATA
まずい魚 青柳
住所 東京都新宿区高田馬場2-13-6
電話番号 03-3204-7007
営業時間 17:00〜23:00(21:o0L.O)
定休日 日・祝日