そもそもの始まりは、一冊のムックでした。

この1月に取材して以来、なにかと仲良くさせてもらっている、コワーキングスペースCASE Shinjuku。

そこで働く漫画原作者の猪原賽さんが、ある日このムックを持って来ました。

猪原さんは日夜ブログを書いておられて、そのブログの中から高田馬場にまつわるものは高田馬場新聞でも転載させて頂いています。
例えばあのべんてん閉店の記事がそうでした。


そのムックにこんな記事が。

そう。

かつて高田馬場にこの店ありと謳われたカレーの名店「夢民」
そのレシピが載っていたのです!

夢民は2012年末に閉店をしてしまい、残念ながら現在ではその味を楽しむことができません。

猪原さんのブログにもこのムックを入手した時のことが記事になっています。
その時のブログはコチラ

それを見て立ち上がったのがCASE Shinjukuにデスクを置くWeb制作会社、株式会社REALの中西さん。
高田馬場新聞と同郷の岐阜が生んだ、愛すべきお兄さんです。

何を隠そう中西さんは、早稲田大学OB。
夢民が諏訪通り沿いに移転してきた1998年から2012年末に閉店するまでの約15年間、

多い時で週に3回通い続けたと言う強者なんです。

Tシャツの柄と完全に一致しているだけのことはあります(笑)。

猪原さん
「中西さん、これで夢民のカレー作りましょうよ。オレ食べたこと無いんですよ」

中西さん
「ルーができた後の手順なら完璧に再現できますよ。めっちゃ見てましたから」

森下さん
「じゃぁ、やりますか」

と、ここで登場。
CASE Shinjukuのゴッド姉ちゃん、森下さん。
(写真は1月に撮ったものです)

この方が「やる」といったらたいがいのことは実現してしまいます。
ソフトバンクの孫社長もびっくりです(たぶん)。




と、いうわけで。
(そんな名前のホテルが京都にありますが、こちらの記事とは関係ありません。。)

タマネギのみじん切り教室が開校(笑)。

中西さん
「ぼく、みじん切りってやったことないんですけど。。」

森下さん
「ええええぇーー。そんな人いるの?!
ここをこうやってああやって、ほら、できた!」

中西さん
「テレレテッテッ、テッテー! なかにし は みじんぎり を おぼえた!」

森下さん
「。。。。。」

そしてここCASE Shinjukuには、コワーキングスペースには不似合いな寸胴鍋まで用意されています。

そこへごま油とバターが投入され

続いてタマネギが

まぜまぜする猪原さん。
この日は分量が20人前とたっぷりなので、時間がかかります。

ようやく飴色になってきました。

ここで鶏肉を投入!

中西さん
「あれ?森下さん、レシピに鶏モモって書いてあるのになんで手羽があるんです?」

森下さん
「や。その方がダシが出て良いかと思って」

猪原さん
「森下さん、夢民の味を再現する気がないでしょう?
レシピ通りじゃないとダメっすよ」

実はこのやり取りの前にも、タマネギの分量を勝手に多くして怒られていた森下さん。
よかれと思ってやったことが完全に裏目に出ています。

スパイスにトマトソース、ヨーグルトなどなど、夢民カレーのメンバーに続々と食材が加わっていきます。

ほら。
だいぶカレーらしくなってきましたね。
ですがこのとき既に、準備開始から4時間が経過。
誰も仕事なんてしていません。

夢民カレーの復活に捧げられた日なのです

中西さん
「うん。見た感じだいぶ近いですね〜」

中西さんの記憶が頼りです。

中西さん
「よし。じゃぁとりあえず一杯作ってみますか!」

ついにゴーサインが出ました。

まずは一人前のルーを鍋に入れます。

そうなんです。
夢民のカレーは一杯ずつ調理するスタイル。
とーーーっても手間がかかるんです。
閉店の理由がご主人夫婦の体調悪化、というのもわかるような気がします。

スパイスだってしっかり計量しています。

そこにほうれん草とホールトマトが加わりました。

そして、ルーを軽く煮込んでいる間に


ベーコン


卵の順に炒めます。

森下さん
「わー!みじん切りができない人とは思えない手際の良さだ!」

中西さん
「お持ち帰りのルーを使って自宅で再現するために、手順をガン見してましたからね」

炒められたベーコン卵がルーに入れられます。

ごはんをよそって

ルーを器に

全部器に入れないで、ごはんにちょっとかけるのがポイントです。

それでは早速試食です。

で、どうよ?
どうなのよ?

中西さん

「むむ、これは!」









「夢民じゃ、ない!」

えーーーーーー(笑)





まぁ一杯目からうまくいく訳ないよね!
と気を取り直して味を調整していきます。

酸味が不足していたとのことで、トマトソースをどぼどぼと足して塩を追加。

あとはスパイスも入れていくと。。。

中西さん
「うん。これは、夢民です!完成度90%は超えてると思います」

かくして夢民カレー(90%)、ついに完成です。

さぁお待ちかねの実食タイム。
中西さんが一杯ずつ仕上げていきます。

「うん。うまい!」

「へぇ〜〜これが夢民のカレーかぁ」

「あ、夢民のカレーにかなり近いですよ!」

などと感想が飛び交っています。

そうこうしているうちに、

気づけばカレー行列が!

カレーのにおいの破壊力はハンパ無いですからねぇ。

そんなこんなで結局中西さん、この日は25食を作り上げました。
既に腱鞘炎になりそうとか言っておられましたが(笑)。

こんなにも愛されたカレー屋さん「夢民」。
いつかどこかでまた食べられる日が来ると良いですね。