2015年6月14日(日)。
新宿消費生活センター分館において、2015年4月25日に発生したネパールの大地震による被害者救済のためのチャリティイベントが開催されました。
このイベントが他とちょっと変わっていたのは、日本在住のネパール人の若者たちが主催して開かれたということです。
主催したメンバーの1人、アビナッシュさん(新宿アートプロジェクト)が運営したライトペインティング企画が、2014年秋に開催した「高田馬場新聞月間」に協力してくれたという縁があって、高田馬場新聞もこのイベントにお誘いを受けました。
こちらがアビナッシュさん。参加者は4,000円の参加費を払い、ネパール料理を作る体験とアビナッシュさんが来ているのと同じTシャツをもらうことができます。
それらの経費を差し引いた費用を被災地支援に、という仕組みです。
Tシャツは白と黒、それ以外にトートバッグもあり、参加者は好きなものを選びます。
高田馬場新聞は黒のTシャツをチョイスしました。
ちなみにこのデザインは、グラフィック・Webデザイナーであるアビナッシュさんによるものです。
アビナッシュさんのデザインは、とてもセンスが良いのですよ。
イベントは2部制になっていて、14時〜16時までの時間帯では「プリ、アチャール、タルカリ」の3種類のネパール料理を作りました。
取材に伺ったのがちょうど一部が終了してみんなで食べているところでした。
高田馬場新聞も作ってないのにご相伴にあずかります。
プリは小麦を水でのばして油で揚げたもの。揚げたナンみたいなものですね。
そして右手前のジャガイモが、カレー風味のお漬物、アルコアチャール。
アル、がじゃがいもという意味で、魚のお漬物だとマチャコアチャールになるそうです。
手前側のチキンがカレー風味のおかず、タルカリ。
アチャールとタルカリは共にカレー風味のスパイシーな味わいでしたよ。
さて。第二部はネパール料理と言えば、「モモ」ですね。
あ?ご存じないですか?
ネパールは中国とインドの間にある東西に長い国。
ですので、モモはネパールのギョーザと言えばわかりやすいかと思います。
粉に水を入れてこねこねします。
これがかなりの重労働。
日本だとギョーザの皮を買って済ませてしまいますが、ネパールでは家族や友達が集まって、みんなでおしゃべりしながら皮をこねるそうです。
粘りが出てきたら、少し寝かせておきます。
ではせっかくなので、モモの作り方を追いかけながら見て行きましょう。
具はまず挽肉を用意します。
ネパールでは水牛の肉を使うそうですが、さすがに無いので鶏と豚の挽肉を用意しました。
そこに刻んだニラを入れて
タマネギも入れます。
こちらはソースを作っているところ。
プチトマトと青唐辛子をゆがきます。
青唐辛子の量!!!
ゆがいたあとはミキサーに入れて、すりごまをたっぷりと塩を入れてミキサーします。
しっかりまぜればできあがり。
かなりピリ辛のソースです。
挽肉の方に戻ると、香辛料を混ぜ合わせたものをふりかけています。
モモ専用のマサラというものがあるようですね。
あと、隠し味に味の素を入れるんだそうです。
こんなところにも味の素が!!!!
そしてチリパウダーをふりかけます。
彩りがとっても綺麗!
しかも食欲をそそる香りがたちこめまくっています。
あらかじめニンニクとショウガをまぜておいたものを投入して
メティ(フェネグリーク)を油で炒めてぶっかけます!!
フェネグリークとは豆科のハーブ。漢方にも用いられるなど強壮、健胃に良いとされるそうですが、日本では馴染みがあまりないですね。
ヤケドしないように注意してまぜまぜします。
ちなみに肉が食べられない方もいらっしゃるため、その方専用の具もあります。
こちらはキャベツとチーズがベースになっています。
さて。具ができた頃には皮もいいあんばいになっていいました。
ということで、レッツまきまき!
みんなで皮を延ばして、具を巻いていきます。
まずは延ばした皮に、具を適量乗せます。
続いてギョーザよろしく巻いていきます!
ただし、ギョーザと決定的に違うのが巻く形状。
円形になるように巻くんです。
これが初めてだとなかなか難しい〜〜。
うまく巻ける人、巻けない人、それぞれですが、皆とても楽しそう。
ネパールのママさんに巻き方を教わります。
このママがすっごい上手!ネパール人の中でもダントツにきれいなモモを巻いておられました。
ほら。綺麗な円形ですよ。
最後の仕上げは真ん中で。
わぁ綺麗です。
できたモモは蒸し器に入れて、むしむしタイム。
これだとまだ、蒸しが足りないですね。
さぁできたよー!!
いよいよみんなで試食タイム。
ピリ辛ソースをつけて食べましょう〜。
ネパールでもパクチーは好んで食べられるそうです。
カレーの良いにおいです。
自分で巻いたモモ、美味しくできたでしょうか?
たくさんのモモが出来上がって、みんなの会話も拡がります。
ネパールのあんなこんなことについてお話を聞いたり、日本でどんなことを頑張っているのか?
そんないろいろなお話に花が咲きました。
新宿区は、外国籍の方が11%を占め、4万人近い方達が暮らしている地域。
その中でもネパール国籍の方は2500人、国別に見ると4番目に多いのです。
新宿で生活、仕事をしている私たちにとって、思っているより身近な国なんですね。
多民族国家なので、いろいろな人がいますが、私たち日本人に良く似た顔の人たちも多くいます。
この機会に、かの国に想いを寄せる人が増えるといいなぁと思います。