こんにちは。高田馬場新聞です。
今回の高田馬場新聞は、いつもと違う雰囲気でお届けしています。
無表情で何かを手に持った若い女性が、橋の上にたたずんでいます。
手にはなぜか桜餅が2つ。
知ってました?桜餅には2種類あって、俵型のを長明寺(右)、丸いのを道明寺(左)と言うそうです。
そんな豆知識はよしとして、この女性はどうして橋の上で桜餅を持っているのでしょうか。
この方は長野県の会社に勤めるナカノさん(25)。
以前、高田馬場はビッグボックス前のスペースで長野県産品を売りまくる「信州ずくの位置」という催事があり、取材をした際の広報担当がナカノさんだったのです。
2014年当時は東京勤務でしたが、現在は本社のある長野に戻っているそうです。
(当時の写真)
そのナカノさん、今かなり変なことをやっています。
それが「ナガノのナカノ」というブログ。
ナカノさんが自身の土日の休日を、提供するという企画。
企画の概要はこちらをお読みください。
私の休日を、あなたのために使います。なんとお値段はかかりません。無償提供。
対象は長野県在住の人やら企業やら団体やら。
これからの時期、大掃除に引っ越しに雪かきに、、、何かと人手が必要かと思います。
そんな時にナカノをお呼びください。暇つぶしに呼んでもらってもOKです。
その代わりと言ってはなんですが、あなたのことを取材させてくださいませ。
以下詳細は以下の通りです。
ナカノの休日提供プロジェクト
△概要△
ナカノが、休日(土日祝日)を提供。なんでもします(公序良俗に反しない限り)。
△日時△
基本土日祝日、時間応相談(1h〜8hくらいまで)。
△場所△
長野県全域(車と徒歩と電車でいけるところ)
△料金△
完全無料。※追記参照下さい。
△その他△
・取材内容は相談させてください。
(取材内容は、今のところ個人ブログに掲載予定です。)
(ナガノのナカノより引用)
この企画がどうにも大盛況なんだとか。
そりゃそうですよね。
うら若きカワイイ女子が「なんでもお手伝いしますぅ!」なんて言ってくれたら、おじさん喜んじゃいますよね。
そこでかつて取材をしたよしみで、県外はダメ?と問い合わせてみたところ「往復の高速バス代さえ出してくれれば行きますぅ!!」と超絶クイックレスポンスが。
5000円ちょっとで25歳の女性がデート取材を一緒にしてくれるなんて、ちょっとした神様からのプレゼントじゃないですか!!
こんな幸運が再び訪れる機会が、この先私の人生に訪れるとは思えません。
そこで、一人でやるには大変すぎるため躊躇していた「神田川沿いの桜の本数を数える」企画をお手伝いしてもらうことに。これなら長い時間一緒にいても不自然じゃない!
まさに完璧な計画です。
手順は至って簡単。
神田川を西は小滝橋、東は椿山荘のあたりまで、早稲田・高田馬場エリアと思しき範囲についてひたすら歩いて桜の本数をカウントするだけです。
ナカノさん「えっと。。。チョー地味な作業ですね…これでブログ、書けるかな…」
ナカノさんの表情がどんより曇り始め、「このために私、長野から来たの???」顔に書いてあるように思え始めたので、とりあえず二手にわかれ、神田川の両岸を数え始めました。
新宿区の案内板によると、小滝橋から高田馬場駅の手前、瀧沢橋までが「いきいきウォーク新宿」とされています。
確かに瀧沢橋から高田馬場駅あたりは歩道が途切れていました。
尚、文中の橋の名前をクリックすると、2015年にそれぞれの橋から撮影した360°画像がご覧いただけるというオマケ付きです。(小滝橋、駒塚橋、大滝橋を除く)
小滝橋〜久保前橋
左岸26本 右岸52本
306m
小滝橋から下流へ向かって右岸には、寒天で有名な「讃岐屋」があります。
遊歩道沿いに席が設けてあり、桜の季節は花を愛でながらあんみつを食べられる、絶好のロケーション。もちろん店内にも席はあります。
実は神田川沿いは桜を見ながらお茶を飲めるお店がほとんどないため、貴重なお店と言えます。
左岸には落合中央公園があります。
早稲田高田馬場エリアで花見と言うと、面影橋周辺が有名ですが、小滝橋界隈もなかなかの穴場。
そしてこちら、宮田橋公園はさらに穴場です。
遊歩道が切れている辺りにあって人目につきづらいためか、とてもすいています。
公園内には18本、確認できました。
高田馬場駅からしばらくは遊歩道も無く、桜もぽつりぽつりとあるだけでしたので、高戸橋まで一気に移動します。
高戸橋から見た高田橋です。
ここで、2手に分かれていた流れが合流しています。
分水路が新目白通りに作られたことで、それまでしょっちゅう起きていた神田川の氾濫が無くなったのだとか。
この辺りの詳細はまた改めて記事にします。
高戸橋交差点と言えば、都電荒川線。
この線路と1輛の電車と桜の構図がとても美しく、桜の季節には撮影スポットとして多くの人を集めます。
それでは引き続き桜の本数をカウントしていきます。
曙橋から高戸橋方向を見た写真。
桜は川に向かって枝を伸ばしているため、遊歩道を歩くよりは橋の上から見た方が風情がありますね。
面影橋の由来が書いてありました。
(画像をクリックすると拡大します)
都電荒川線の面影橋駅がありました。
愛国製茶の本社ビルがあるのがこのあたり。
左岸には染ものがたり博物館があります。
中之橋のところで工事中のため遊歩道が一部通行不可になっており、一旦新目白通りに出て迂回する必要があります。
この上に環状4号線を通すための工事のようですね。
豊橋〜駒塚橋(276m)
左岸24本 右岸38本
下流に椿山荘が見えてきました。
この辺りは左岸に関口芭蕉庵や江戸川公園など、散策スポットが充実しています。
駒塚橋〜大滝橋(330m)
左岸41本 右岸36本
椿山荘の裏門が遊歩道に面してあります。
ここから椿山荘の庭園散策へ向かうのも良いですね。
この辺りから文京区になるようです。
文京区の指定史跡としての標識がありました。
この日は小滝橋から大滝橋まで中野区、新宿区、豊島区、文京区と4つの区にまたがって歩いて来たようです。
そして今この記事書いていて気づいたけど、小滝橋と大滝橋って何か因果があるのでしょうかね。
ちなみにせっかく数えたので桜の本数を合計しておきましょう。
小滝橋〜瀧沢橋
左岸:67本、右岸:113本、計180本
高戸橋〜大滝橋
左岸:133本、右岸:157本、計290本
総合計470本でした。
キリが良いのは、行政の予算取りとかなんかそういったことが関係してるんでしょうかね。
ナカノさん、長野からわざわざ地味な取材のために高田馬場まで起こしいただきありがとうございました。
取材後にフクロウカフェに行き、暗かった表情に少し笑顔が戻りました。
フクロウカフェの様子はまた別の記事でご紹介します。
そして、オリジナルのステッカーをくれました。
「軽トラに貼ってもらうのを想定して作った」そうです。
それにしてはちょっと小さいのではないかと思いましたが、口には出せませんでした。
この日の取材の様子がいずれ「ナガノのナカノ」に掲載されることでしょう。
そちらも併せて読んでみてください。