それは2020年8月終わりのこと。
高田馬場新聞の問い合わせフォームに一通のメールが届きました。

差出人は戸塚第二小学校6年1組の鈴木先生でした。

この度は、子供たちの学習にご協力をいただきたいと思い、ご連絡差し上げました。
「子供たちは今「地域活性化」をテーマとし、『高田馬場をよりよくするために自分たちにできること』を考え、学習しています。
情報を収集し、整理・分析して、課題解決を目指す探求学習を行う中で、地域の方々とのつながりが非常に大切な視点になります。
具体的にお願いしたいことは2つです。
1「記者」の方々の思いや技術に触れる
2まちをよりよくするためのアドバイスをもらう

という内容でした。

こんな素敵なお誘いを断る理由が全く思い浮かびません。二つ返事でお受けして、鈴木先生と打ち合わせをしてきました。

先生によればこの取り組みは「総合」という授業のもので、「実社会の問題を知識を活用・発揮して異なる多様な他者と協働して解決する人材」になるというのがテーマ、なのだとか。

な、なんとでっかいテーマ!!!
ここで目指す人材にほど遠い高田馬場新聞がはたしてお役に立てるのか、と不安な気持ちになりましたが、とりあえず10月2日の授業で高田馬場新聞のことについてお話をすることになりました。

 

6年1組の教室には、総合の授業で取り組んだ内容をまとめたものが貼ってありました。

授業の内容について先生からうかがいましたので、簡単にご紹介しておきましょう。

3年生、4年生、5年生と、それぞれの学年で身につけた力を活かした集大成のような取り組みになるようです。

 

地域活性化のテーマのもと、「まちの人々の声を聞く」ところから始めることにしたそうです。

まずは保護者の声を集めるべく、アンケートを取ることに。

そうすることで、地域の人々の意見を聞こう、ということになりました。

そして見えてきた課題が「町の美化」、そして「魅力を発信すること」。

この2つに絞られてきました。

いずれかを選択するか話し合う中で「両方に取り組む」ことに!

そして町の人々へのインタビュー。

第一弾はスクールコーディネーターとして小学校の活動を支えている写真屋の吉鶴さんにインタビューをしました。

続いてインタビューを受けたのが高田馬場新聞、という流れでありました。

こちらがその日の板書です。

自分が子供の時、先生以外に知らない大人の話を聞く機会なんてあったかなーとか思いながら、どうやったら興味を持ってもらえるかをあれこれ考えながら、自分なりに一生懸命はなしてみました。伝わったかな。

 

高田馬場新聞の次は、高田馬場駅前ロータリーの清掃活動をしている早稲田大学生のグループ「ロータリーの会」の皆さんへのインタビュー。

最初の打ち合わせの際、町の美化というテーマの話があったので「こんな人たちがいますよ」と鈴木先生に紹介していたのですが、その後に奇しくも「ロータリーの会」から小学生による清掃活動のことについて問い合わせがあり、そこから授業でのインタビューにつながったのだとか。

なんたる呼び寄せ効果!

こちらが当日の様子です。

彼らは月〜土曜日までの毎日、朝(8:30)または夜(23:00)のどちらかに、ロータリーの清掃活動を行なっています。
(現在は緊急事態宣言発出及び大学からの課外活動禁止の連絡を受け、清掃活動を休止中

 

 

夜の時間に大学生がロータリーでたむろしている、そんなイメージを抱いていた子供たちも、大学生自身がロータリーを綺麗にする活動を知り、自分たちでも清掃をしてみよう!ということになりました。

清掃企画チームが清掃のルートを決め、1組だけでなく2組のみんなにも手伝ってもらい、高田馬場の街を綺麗にしました。

こんなところにこんなゴミが落ちている。

ふだん見慣れた景色。ゴミを拾いながら見ると全く違って見えたことでしょう。

徐々に彼らが考える地域の課題と、それをどう解決していくかが形になってきました。

清掃活動について企画するチーム、美化の必要性をポスターで訴えるチーム、魅力を伝えるパンフレットを作るチーム、クラスのロゴマークを作るチームに分かれてそれぞれ内容を詰めていきます。その後も授業に何度か呼ばれて進捗を確認しながら、アドバイスをしていきました。

そんなある日。

清掃チームの「ポスター提案」について、高田馬場駅前にあるビジョンの持ち主である大正製薬に「子供達のメッセージをビジョンで流せないか」と問い合わせをしたところ、先方から「ぜひ!」というお返事をいただきました!と鈴木先生から驚きのお知らせが。

↑ココです。

駅に向かってロータリーを左に横断歩道を渡る時、ずっと見ちゃうアレ。

あそこに自分たちの作ったメッセージが流れるなんて!俄然みんなのテンションが高まります。

 

ロゴもできあがりました。

清掃活動はコロナの陽性者数増加を受けて、継続が難しくなってしまいましたが、合計2回実施しました。

パンフレットチームは実はまだ最終の詰めを行なっているところで、また近いうちに授業へ行くことになっています。

そしてこの2月から、いよいよビジョンでメッセージの上映が始まりました!

こんな感じで!

流れているところを写真で撮ったのですが、どうしてもモアレが出てしまうので、この写真は合成しています。

実際の映像はこちらにも貼っておきますが、皆様ぜひ現地でご覧ください!

パンフレットができあがったら、またこちらに追記いたしますね。


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