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住みたい街ランキング1位の吉祥寺に高田馬場が挑んだら vol.1

ある冬晴れの朝。
高田馬場で不動産業を営むラインズマンの社内。
なんだか渋い顔で雑誌を眺める2人。


左が社長の門伝さん、右がスタッフの徳留さんです。

門伝さんには、高田馬場の不動産事情についてお話を伺ったこともあります。
そのほか、高田馬場新聞で主催したヒトマチ教室にも参加してくださるなど、高田馬場新聞の活動を強力にサポートしてくださっている会社です。

そんな二人が険しい顔をして見つめているのは、吉祥寺Walker。
いったいなにがあったのでしょうか。

門伝さん「住みたい街ランキングのNo.1といえば、吉祥寺だよな、とっくん」
徳留さん「そうだね。吉祥寺だね、もんちゃん」

二人はもんちゃん、とっくんと呼び合っているようです。
高田馬場新聞も親しみを込めて、そのように呼ぶこととしましょう。

 

もんちゃん「間違っても、高田馬場じゃないよな」
とっくん「そうだね。どう転んでも高田馬場じゃないね」

もんちゃん「ウチは高田馬場で、しかも裏通りにあるお店。大丈夫なのかな……」
とっくん「そうだね。あまり大丈夫な感じはしないかもね」

どうやらもんちゃんは心配性なようです。
かの名作漫画を彷彿とさせます。

 

もんちゃん「このまま吉祥寺が高田馬場より素敵らしいって状態を放置することは、我が社の将来にとって一つも良いことがない…。まずは吉祥寺がいかほどのものか、敵情視察に行こう。高田馬場も悪くないね!!って思ってもらえるようにしないと」

こうしていくらか過剰な被害妄想が高まったもんちゃんの指令により、とっくんは吉祥寺へと向かいました。

と、いうことでやってきました吉祥寺。
ここからはとっくんにお願いしましょう。

はい。こんにちは。とっくんです。1982年生まれの33歳、独身です。
吉祥寺駅は、JR中央線と総武線、そして京王井の頭線、東京メトロ東西線の3線が乗り入れています。
高田馬場からも三鷹行きの東西線に乗れば一本で着く、便利な立地。
新宿からは15分、渋谷からも20分程度というアクセスの良さが人気の1要因のようです。

でも、高田馬場だってJR、西武新宿線、東京メトロ東西線の3線が乗り入れています。
しかも東西線に関して言えば、吉祥寺まで来る三鷹行きは本数が少ないです。
この日も中野で乗り換えたし。うっかり中央特快なんか乗ったら三鷹まで止まんないし。

なんだなんだ。
高田馬場、悪くないじゃないの。

 

なんせ

新宿から5分、渋谷からでも10分で着いちゃうし。

 

よし。この感じで、なるべく吉祥寺をディスって高田馬場の良いところを再発見!という方向でお届けすることにします。

まずは雑誌に載っていたスポットを、順にまわってみましょう。

ハモニカ横丁

うん。これはなんとも風情がありますね。
美味しそうな飲食店がたくさん軒を連ねています。

でも昼前に来たからか、なんだか薄暗い感じがするなぁ。

高田馬場のさかえ通りの方が明るいよね。なんせ、アーケードないし。

雨の日は濡れちゃうけど。

もっと言えば、醸し出してるいくばくかの怪しさについては、ハモニカ横丁に負けてないことについては胸を張って言えます。


ほら、八百屋さんとセクシー系のお店が並んでるなんて、そうない光景だと思いませんか?
とは言え教育的指導が入らぬよう、この辺の詳細にはあまり触れずに話をハモニカ横丁へ戻します。

 

 

お。
うまそうな餃子屋を発見。

「みんみん 吉祥寺」で検索してみましたが、なかなかの人気店のようですね。

だがしかし。

我が高田馬場には、「餃子荘ムロ」という鉄壁の餃子屋があるじゃないですか。
なんせ創業60年超。
多くの文化人にも愛される、わが町の宝ですよ。

雰囲気だって負けていませんよね。
どうでしょうか。高田馬場に住もうかな?って気分が高まってきたのではないでしょうか。

せっかくなので、ここで不動産屋らしいところもお見せしておきます。
高田馬場と吉祥寺、家賃相場の比較です。

さすがに山手線沿線だけあって、どの間取りにおいても高田馬場が吉祥寺より高くなっています。
が、平方メートル単価をご覧ください。実はそれほどの差はないのです。

つまり、吉祥寺は住みたい街ランキングが高い分、郊外であるにも関わらず強気の家賃設定になっていることがうかがえます。

 

そして大事なのがこちら。
平均の築年数と駅までの所要時間です。

まず、駅までの所要時間を見てみてください。
吉祥寺はほぼ、平均10分を超えています。
つまり「駅近には住むところが少ない」ということが読み取れます。

このことは吉祥寺の駅前、商店街をイメージしていただければ想像はつくと思います。
対して、高田馬場は平均して10分以下。

高田馬場の方が駅近に物件が多いということですね。
築年数では、大きい間取りほど逆転してますので、より広い間取りで郊外にゆっくり住むファミリー層が、吉祥寺には多く住まわれているということがわかります。

つまり利便性を重視するなら圧倒的に高田馬場。
しかも家賃の差も意外に少ないということです。
※データは国土交通省レインズ、アットホームのデータをラインズマンが独自に集計したもの。

 

 

どうでしょうか。
不動産物件を探す上での条件としては全く引けを取らないことがわかりました。
あとは、街の魅力でも同様に、負けていないところが証明できさえすれば、住みたい街ランキングも大幅にアップする、ということでしょう!

もんちゃんの表情にも、少し明るさが戻ってきました。

それでは、レポートに戻ります。

続いてはハモニカ横丁を抜けたところ。
ダイヤ街という商店街に、そのお店はありました。

そう。
羊羹の「小ざさ」です。

小ざさ

「たった1坪で、しかも羊羹と最中の2品で年商3億」という、キャッチーすぎるフレーズで、毎朝4〜5時から行列ができるという、伝説の和菓子店です。

我々が吉祥寺に来たのは昼前。当然ながら、羊羹は売っていません。
なので最中を買うことにしました。

支払いは、社長であるもんちゃんに一任です。

これが年商3億円を担う最中かぁ。

秒速で、とはいかずとも、年に3億円くらい稼いだあかつきには、僕にだって彼女の一人もできると思います。
ちなみにこちらで彼女を募集していますので、よければご覧ください。
ロン毛のいくばくか爽やかさに欠ける男が出てきますが、以前の僕です。
より確かな「モテ」を追い求めて髪を切りました。

 

話がだいぶ僕寄りに逸れましたが、肝心のお味はといえば……


まことに残念ながら……

たいへん美味しうございましたです。

とても上品な甘さです。

もんちゃん社長の表情が険しくなってきました。

吉祥寺について逡巡しているのは間違いありません。
小ざさの羊羹に対抗できるものが高田馬場で…なにか………なにか…………

あ!

アトムまんだ!!

高田馬場の老舗和菓子店「青柳」。大正14年創業ってんですから、昭和26年創業の小ざさなんて目じゃありません。
そして青柳でしか食べられない、高田馬場を代表する手みやげといえばアトムまん。

正式名称は「栗まんアトム・ウランちゃん」なんですが、1つ1つ手作業で顔の表情を焼きいれているらしく、1つずつの表情がかなり違います。


真剣にどの子にするか選びます。

どちらも栗あんが入っているのですが、あずきでいうところの粒あんがアトム、こしあんがウランちゃん。


頭を真っ二つにして食べるのが、なかなかカオスですが。
手塚キャラを使って高田馬場を盛り上げようと考えた、現社長の飯田さんのアイデアで生まれた一品です。

飯田社長は高田馬場駅の壁画制作にも一役買っています。

うん。これは小ざさの最中に負けていません。
お店はテレビにだってよく取り上げられてるし。

 

ほら、どうですか。

高田馬場、住みたくなってきますよね、とても。

と、ここまでは贔屓目に見て2戦2勝……まぁ、しごく正直に言えば2戦2分け、ってとこでしょうか。

 

しかし、ここまでの善戦に喜んでばかりもいられません。
なにせ吉祥寺には、最強のあいつが控えているのですから。
吉祥寺のラスボス

・・・

そう、

さとうのメンチカツ

この日は平日の昼前だというのに10人以上が並んでいました。
これが日曜日になると行列がズラーーーってなります。

そもそもは肉屋なのですが、お惣菜として販売しているメンチカツがとっても美味と評判なのです。
僕もテレビで見たことがあります。
1個220円なんですが、5個以上買うと1個が180円と、18%もOFFになるというお得感と、せっかく並んだのでってことでほとんどの人がおもわず5個買ってしまうという、さとうの作戦。

もんちゃんも、まんまと5個買っていました。
もちろん支払いはもんちゃん。

受け取りは僕です。

さて、ラスボスを徹底的に味わう前に、彼を知り己を知ればうんたらかんたらと言いますので、

食べる前に重さを量ります。

86g。
1グラムあたり2.1円(5個以上購入時)です。

まぁ、だからどうということは無いのですが。

というわけで、とりとめもなく食べます。

ぐわっ。

 

肉ジル、ヤヴァイ。

落ちたほっぺたを拾ってつけようとしたら手が肉汁まみれでべた付いてくっつかないくらいヤヴァイです。
唾液腺が崩壊するレヴェル。

あ、つまりとても美味しいです。
これは行列ができるのも納得です。
さとうに対抗できるもの、、、、正直思い浮かばない。。。。。

小ざさの隣にあったかまぼこ屋。
これなら、新宿区唯一のかまぼこ屋「山仙」で、かるがる対抗できるんだけど…

 

吉祥寺のラスボス「さとう」に対抗できる存在




・ラスボス…小林幸子………違う…

・あった!

早稲田三大油田の一つにあげられる

 

キッチンオトボケ

説明しよう!
早稲田三大油田とは、早稲田大学生たちが愛してやまないローコストハイカロリーな飲食店群の総称だ。
三大油田と言いながら、3軒以上の飲食店がラインナップされているというざっくり感がたまらない。
しかしながらキッチンオトボケについては、その筆頭に挙げられるハイカロリー食堂なのだ。

 

「そこ高田馬場じゃない!」と言われればそうですが、早稲田と高田馬場は一蓮托生。この際、連合軍を結成します。

 

もちろん頼んだのはメンチカツ定食(500円)。
しかし我々は、オトボケの裏オーダーシステムを調査済みです。

はい、

ごはんを「ダブルス」で(笑)。

メンチカツ定食が500円で、大盛りが550円。
ここまでは食券の販売機で購入ができるのですよ。

そこにさらに注文時50円をプラスすることで、大盛り分を2倍つまり「ダブルス」にすることができるというのです。
杉山愛もびっくりです。たぶん。

そもそも大きめの飯茶碗に、小さめの茶碗2杯分がドン!ドン!って感じでのっかっています。
なかなか衝撃の光景が目の前に展開しています。

ラオウの黒王号を見たとき、人はこんな気持ちになるのではないでしょうか。
もちろんそれは男塾の大豪院邪鬼でも同じことです。

 

あっと。
思わぬ伏兵の登場で、主役がご飯に取って代わられるところでした。
今回のメインはメンチカツ勝負でしたね。

重量を量ります。

102gです。しかもそれが2個乗っています。
ご飯と味噌汁、キャベツを除いてだいたい350円がメンチカツに相当すると計算すると…

1グラムあたり1.7円!

ざわ…

ざわ…

ざわ…

圧倒的…圧倒的勝利っ…!!

どうでしょうか?
これはもう完全に早稲田高田馬場連合軍の勝利と言えるのではないでしょうか。

 

おや?
どこからか異論めいた声が聞こえるようですが、気にせずに進めましょう。

なにせご飯をやっつけるのに必死で…もうなにも聞こえません。

 

しかしこのご飯をやっつけなければ「勝負に勝って試合に負けた」などと揶揄されかねません。
完全なる勝利を目指さなければ、たとえ彼女ができたとしてもプロポーズすらできないでしょう。

ぐむぅ。
吉祥寺に苦しみながら勝利した満足感を、お腹を締め付ける膨満感がやすやすと凌駕していきます。
しかし負けていられません。

 

 

さとうのメンチを2個食べたことを後悔する瞬間が来るなんて、と思いましたがなんとか完食。

ラインズマンに入社して以来、もっとも褒められた日がこの日でした。

この記事を読んで、高田馬場エリアにお住まいになる方が一人でも増えることを願ってやみません。

そしてこの記事には続きがあります。なにせ吉祥寺は大きな街。
駅の北側と戦ったにすぎません。後半は駅南側のあれとかあそことの激戦の模様をお届けします。

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